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2015-12-27

軟式庭球の見方(上)

シーズンオフに入り、各地では11月の全日本学生選抜インドアを皮切りに、すでに各種のインドア大会が開催されている。
(余談だが、以前、といっても30年くらい前は、この全日本学生選抜インドアは1/15の成人の日に開催されるのが常であり、その日成人を迎える選手が表彰されるなど、ほほえましい光景も見られたものだった。いつの頃からか平日開催が当たり前のようになってしまっているのだが、大会会場確保の関係など、さまざまな事情があるにせよ、集客や大会の盛り上がりの問題をどのように考えているのか、まったく理解ができないのが残念である)


インドア大会は、たいていの場合、何らかの基準で選抜された選手によるもので、大会プログラムも各出場選手が写真とプロフィールつきで紹介されるなどの“特別扱い”がある、非常に名誉ある大会だといえる。


小生は学生時代に学連の役員を務めていたのだが、選抜インドア大会のプログラム作成や、大会当日の演出にはかなりこだわりを持って臨んだ記憶がある。


そのインドア大会プログラムだが、以前はその中に必ずと言っていいほど「軟式庭球の見方」というページがあった。誰が書いたものかはわからないし、大会ごとにまったく異なるものが載っていたりして、その正体は不明なのだが、内容的に少しヘンなところはあるものの、書いた人の思い入れのようなものが伝わってくる、個人的には好きなページであった。


いつの間にか、この「軟式庭球の見方」は姿を消してしまった。若い人たちは、そんなものを見たことがないと思うので、具体的な例を紹介したい。


以下は、1978(昭和53)年1月に開催された全日本学生選抜インドア大会のプログラムに掲載されていたものである。

軟式庭球の見方1


画像では見にくいと思うので、以下に全文を転載する。

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軟式庭球の見方

 軟庭では屋外コート使用がほとんどでしたが、スポーツの飛躍的進歩と共に、科学的トレーニング等に、室内グランドの利用が考えられ、軟式庭球にも漸次進展インドア大会の数もふえた。
 アウトもインも、そのルールに於ては何等変るところはないが、プレーコンディション、自然条件(風の強弱方向、晴曇太陽光線の直射による影響がある)は、インドアでは考えなくてもよい。しかし、室内のこと故、その他の環境、天井照明、観覧席、コート面、特に板張りであるため、ボールのバウンドが、クレーコートのはずみとは全く異る。
 コート上のプレーヤーの動作に関係するダッシュ、ステップ、スライデング(原文ママ)等、足底、ひざ、腰に、予想外の衝激(原文ママ)が感じられ、コートコンディションに対する、プレーヤーの瞬間の動作が、ゲームの内容にも、その現われが出ることでしょう。逆に、コート状態も有効に利用すれば、攻防上その妙技がみられ、回転をたくみに変化させれば、落下後マジックボールが出ることも考えられ、コート面利用の好打となるでしょう。
 クレーコートに比し、ボールのバウンドが変化するその判断の適、不適によって、打球時のフォームがバランスを失う。相手に返球を持続する後衛としては、球質を適切に判断することは、クレーコートと同じであるが、変化しやすいテックス塗装のコート故に、選手の瞬間的な動作と共に、球感も問題となるでしょう。
 特に前衛の動きは、ゲーム内容を、有利に進めるカナメとなるだけに、その任も大きい。
 ゲームを観戦することは、アウトコースでもインコースでも同じであるが、ただ二階の高いところより観る席では、両チームの、コンビネーションボールの飛行、落下後と、それぞれのポジション、動きが、一目瞭然にわかります。
 室内コートにおける自分の力量を発揮、一球一打に秘術を、精魂をつくす選手に、拍手をおくり期待したいものです。
 庭球はやればやるほど、その秘術の妙がたのしく味わえ、見ていてそれ以上のものがある。

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ご覧の通り、「ですます調」と「である調」がグチャグチャに混在した、極めて読みづらい文章であり、「その現われが出る」など、日本語としておかしな表現も見られる。


前半ではインドアコートが屋外のクレーコートと比べて、いかに環境が違うかを延々と述べている。


最後のほうの段落で、「二階席から観ると両チームのポジションや動きがよくわかる」というような意味のことを言っているが、「軟式庭球の見方」と言えそうなのは、実はこの箇所だけではないかという気がする。


最後の一行が秀逸である。「庭球はやればやるほど、その秘術の妙がたのしく味わえ」とあるが、たしかに硬式と比べると、前段で出てくる「落下後マジックボール」が生まれる可能性は高いと思うが、それにしても「秘術の妙」とはものすごい大げさな表現である。軟式庭球をまるで黒魔術か引田天功の脱出イリュージョンのように捉えているのではないかと疑いたくなる。


というわけで、読めば読むほどなかなかヘンテコリンな文章ではあるのだが、最初に述べたように、書いた人の思い入れのようなものが感じられる文章である。多少偏った印象は拭い去れないが、最近の大会プログラムにはこのような味わい深いページは一切なく、非常に中身の薄いものになってしまっているのは残念である。


次回は、また別のインドア大会のプログラムにおける「軟式庭球の見方」を紹介してみたいと思う。

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