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2011-11-26

天皇杯・皇后杯2011に見る「下剋上」の実態

10月に行われた天皇杯・皇后杯の結果ドローをぼんやりと眺めていたら、すごい事実を発見してしまった。


男子で、中学生のペアが1回戦で大学生ペアを破り、2回戦で社会人ペアを破って3回戦に進出していたのだ。


この中学生ペア、今年の全中チャンピオンとのことなので納得できないこともないのだが、こういうのって、以前はありえなかった「事件」かもしれない、と思う。


「以前」というのは、小生が高校・大学から社会人の初め、つまり1990年ぐらいまでの時代のことを指すが、まず中学生が天皇杯・皇后杯に出場するということがそもそもありえなかった。おそらく、いくら全中チャンピオンであってもまず勝てないだろうということで、出場資格が与えられていなかったのだと思う。


高校生で天皇杯・皇后杯に出場するペアはいたが、それでもインターハイのベスト4くらいまでしか出場を許されていなかった。
そして本戦ではせいぜい初戦を突破できればかなりの快挙とされていたのだった。
だから、2005年だったか、男子で東北高校の寒河江・森田ペアが3位に入ったときなどは相当の衝撃を受けた記憶がある。


大学生は当時から一般と同等の力を持っており、優勝するペアも存在したが、力のある大学生がそのまま社会人の第一線で活躍するため、社会人>学生という図式が一般的だったと記憶している。


・・・というわけなので、大学生と社会人はある程度拮抗していたとはいえ、以前は高校生以下のペアが上の階層に勝つという、いわゆる「下剋上」はほとんどなかったといえる。
中学生が天皇杯に出てきて、しかも大学生や一般に勝ってしまうなどというのは、以前はありえない「珍事」だったのだ。


大学生や一般で、中学生に敗れてしまったペアの心情は察するにあまりある。


天皇杯に出場するにあたり、なけなしの有休をとって臨んだ社会人選手と、その職場の上司との会話を想像してみた。


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選手:すみません! 週末は私ごとでお休みをいただき、ご迷惑をおかけしました。

上司:おー、おつかれさん。さすがにいい色に焼けているな。
   で、結果はどうだったんだい?

選手:ハイ、何とか初戦は勝てたんですが、2回戦でファイナル負けでした。

上司:そうか、ってことは運悪く日本代表クラスと当たっちゃったってことかな。

選手:いや、それがその・・・

上司:ん? 

選手:(小声で)中学生に負けちゃいました・・・

上司:なにィ? ちゅ、中学生? キ、キミは中学生に負けるためにわざわざ
   会社を休んで長野まで行ったのかね?

選手:・・・・・・(うなだれる)

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・・・というようなキビシい会話はないとは思うが、いくら全中チャンピオンだからとはいえ、社会人や大学生になって中学生ごときに負けちゃったらしばらくテニスはしたくなくなるのではないかと思う。


高校生と大学生の関係もそうだ。高校のトップだった選手が大学入学後すぐに活躍することは以前もあったが、高校在学中に大学生のトップクラスに勝ってしまうようなことは、少なくとも男子においてはほとんどなかったはずだ。


ジュニアの育成が実を結んできているからなのかどうかわからないが、このような「下剋上」が、実はいたるところで起こっているような気がしたので、今回の天皇杯・皇后杯の結果に基づいて、階層間の勝敗を分析してみることにした。


<分析の方法>
・選手の階層を「中学生」「高校生」「大学生」「一般」と4つに分類した。
 海外からの選手はすべて「一般」とした。

・異なる階層によるペアについては、それぞれの選手ごとにカウントした。
(例1)高校生と大学生のペアが一般のペアに勝った場合
  ⇒高校生が一般に0.5勝、大学生が一般に0.5勝 とカウントする。
(例2)中学生と高校生のペアが大学生と一般のペアに勝った場合
  ⇒中学生が大学生に0.25勝、中学生が一般に0.25勝、
   高校生が大学生に0.25勝、高校生が一般に0.25勝 とカウントする。

・棄権によって勝敗が決定した試合はカウントの対象外とした。



この集計作業、わりと手間のかかるものではあったが、結果は以下の通りである。


赤枠で囲んだ部分が「下剋上」の起きた対戦結果を示している。


まず男子。


gkj-men2.jpg



「高校生vs一般」で、20.5対20.0という僅差で「下剋上」が確認できたが、それ以外は階層順の順当な(?)結果となっている。
ここ数年、大学生の勢いが感じられるが、「大学生vs一般」で見ると、全体では一般に軍配が挙がった。


次に女子。


gkj-women2.jpg



女子は、男子よりもさらに若年層の勝率が高くなってきている印象があるのだが、集計してみると「下剋上」は、「中学生vs高校生」で中学生が3勝0敗と完封している部分以外には見当たらないことが確認できた。
女子の場合、「一般」は必ずしも「大学生」より年上ではない可能性も高いのだが、すべての階層に対して勝ち越しているのはさすがと言えるのではないか。



ということで、全体としては男女とも思っていた以上の「下剋上」は見られなかった。


が、それは全体の平均値でいえばそうだということであって、中学生が高校生に(女子)、高校生が一般に(男子)勝ち越すなど、局地的には到るところで「下剋上」は発生しており、今後もその傾向は強まっていくと考えておいたほうがよいのではないか、というのが本レポートの結論である。

コメント

みつぷりんといいます。
この様な素晴らしいブログがある事を数日前に知りました。すべて読ませていただきました。私もかなりのソフトテニスフリークを自認しているつもりですが、この様に真剣にソフトテニスを考えている人がいるのが嬉しいです。
さて、下克上は最近のソフトテニス界では顕著な気がします。中高生の若年層ほど練習時間はしっかり確保できており、社会人層は仕事や家庭やらで、十分な練習ができていないのが現状ではないでしょうか。特に地方の都道府県から出場する社会人選手は、厳しい気がします。そういう私も関東の大学を卒業して、九州で生活していますが、社会人になって3回ほど全日本総合に出場しましたが、そのうち2回は高校生と大学生に負けました。
40後半になった今では全く競技から遠ざかっていますが、高校生の部活指導に四苦八苦の毎日です。

みつぷりん様

コメントありがとうございました。
これまでいろんなかたちでテニスをしてきた、その経験から、あることないこと書いているだけなのですが、お読みいただき大変光栄です。
今後もマイペースで更新していきますので、お読みいただければ幸いです。

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