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2010-10-10

悪魔のささやき 天使のささやき

昨日は東京選手権ということで、朝から有明テニスの森に集合したのだが、すでに雨がかなり降っており、クラブハウスのオープン後まもなく、連盟の役員の方から中止の決定が伝えられた。

周りにいた知らないオジサンが、「玉音放送だな・・・」と言って笑っていたけど、うまいことを言うもんだね。たしかに、みんなで集まってお話を聞いて、その後一同うなだれて解散するという風情は、玉音放送に限りなく近いかもしれん。

しかし、そういうたとえを思いつき、そしてそれがウケてしまうというのは、昨日の種目がシニア男子だったからだろうな(笑)



さて、今回は小生の子どもの頃の話を一つ。


近所に老夫婦が営む駄菓子屋があったのだが、ここの商売のしかたがひどかった。

例えば、30円のあんず飴を買おうとして、100円玉を渡すとする。
ところが、その駄菓子屋のオババは70円のお釣りを渡してくれない。渡してくれない代わりに、

 “あと70円買えるよ”

と猫なで声でささやくのだった。

そうささやかれた子どもは、ついつい20円のふ菓子などを買ってしまう。
そうするとオババは、

 “あと50円買えるよ”

とささやき、こうしてその子どもは最初の100円を使い切るまで、何かを買わされ続けるのだった。

もちろん、強行に要求すればお釣りは返してくれるのだが、子ども相手の商売としてはあまりにあくどいんじゃないかと、子ども心にも憤慨した記憶がある。


余談だが、小学2年生のときに、同じクラスのK君が親のサイフから1万円札をくすねて、それを使って小生を含む友だち数名に、この駄菓子屋で大盤振る舞いをしてくれるという“事件”があった。

当時の1万円札は、現在の福沢諭吉のやつとは違い、聖徳太子が描かれた格調高いものだった。慶応義塾を作ったのと法隆寺を作ったのとではどちらがエライかなどということを言うつもりはないが、当時の1万円は現在よりはるかに貨幣価値が高かったはずだ。

小生などは、普段はほとんど買ってもらえない“メンコ”の類を、それこそサンタクロースのように袋いっぱいに詰め込んで家に帰ったのだが、当然のように不審に思った各家庭の親たちがすぐに動いて、K君はあっさりと御用になった。


悪いのはK君かもしれない。しかし、小学2年生が1万円札を握ってきても、それを何とも思わずにジャンジャン売ってしまうこの駄菓子屋に対しては、担任の先生もかなり憤慨していた。

ちなみにこのとき、たとえば10円のメンコを買うのに、オババが、

 “あと9990円買えるよ”

とささやいたかどうかは知らない。



・・・話がかなり脱線してしまった。


このオババの“あと○○円買えるよ”という悪魔のささやきが試合中に耳元に聞こえてきたらどうだろうと考えてみた。

たとえば1ゲーム取った後に、

 “あと3ゲーム取れるよ”

というささやきが聞こえたとしたら、これは悪魔のささやきなどではなく、天使のささやきと言えるのではないか。

そのささやきでその気になって、もう1ゲーム取ることができたら、

 “あと2ゲーム取れるよ”

このようにして、オババのささやきに導かれるようにして勝利を手に入れることができるのである。


この駄菓子屋はとっくの昔になくなっている。

オババはその後どこで何をしているのか知らないが、おそらく亡くなっていることだろう。

子ども相手に阿漕な商売を繰り返すとんでもない駄菓子屋だったなあという感想はあるが、もう一度あの“あと○○円買えるよ”という悪魔の、いや天使のささやきを聞いてみたい気がする。



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