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2009-12-21

夢かうつつか

あれはいったい何だったのか、いまでもよくわからないできごとの話です。

話は中学生の頃にさかのぼります。

あれは中2の後半だったか、中3の前半だったか忘れましたが、ある日ぼくらはいつものように練習をしていたのです。

われわれ男子テニス部には、軟式テニス経験の比較的豊富な年老いた顧問がいたのですが、普段はまったくと言ってよいほど練習には顔を出してくれなかったため、自分たちで練習メニューを考えて実行していたのでした。

隣の女子コートでは、軟式テニス経験はないけどもわれわれの入学と同時に教師になった若い顧問が、毎日のように指導をしていました。


とそのとき、見知らぬ一人のオジさんがコート(といっても校庭ですが)につかつかと入ってきました。
誰なんだろう、この人は?と思った次の瞬間、そのオジさんは「集合!」と叫び、われわれテニス部員はわけもわからぬまま、男子も女子もそのオジさんのまわりに集合したのです。

ぼくらの中学のテニス部OBだと名乗ったそのオジさんは、まるで「チャーリー浜」のような黒ぶちのメガネに先がとんがった革靴といういでたちで、どうみてもテニスをする格好ではなかったのですが、いきなりラケットを握ると自分のテニス理論を力説しながら、コートに向かって球出しのようにボールを打ち始めたのでした。

ぼくら部員はもちろんですが、女子部の顧問もおとなしくそのオジさんの話を聞いていました。
顧問が黙っているのだから、このオジさんはきっとその顧問が頼みこんで来てもらったすごい指導者なのかもしれない、と一瞬思いましたが、話の内容があまりまともでないのと、それ以前にやたら胡散臭いということで、そういう大人に最も反抗しがちな年頃だったぼくらは、なんとなくそのオジさんを無視し始めたのです。

すると、そのオジさんは、

 “君たちは先輩に対してそういう態度を取るのか!”

と逆上して帰ってしまったのでした。


ぼくらはしばらくポカンとして見送っていたのですが、ふと我に帰り、女子部の顧問に向かって、「先生、誰なんですか?あの人」と尋ねたところ、顧問はなんと「さあ、オレだって知らねえよ」と答えたのです。この顧問もOBだからということで敬意を表し当然のように黙っていたのでした。

その後そのオジさんは二度と現れることはありませんでした。
ぼくらの中学のOBだというのが本当だったとしても、いきなり母校のコートに乱入し、顧問に断りもなく生徒を集合させ、しかも勝手にキレて帰ってしまうという乱暴ぶりは、30年以上昔の記憶ということもあり、夢の中のできごとのようにしか思えません。
本当にあれはいったい何だったのでしょうか。

その当時の女子部の顧問はいまでは都内の某中学で校長を務めておられます。
そしてぼくらは、ほとんど面倒をみてくれなかった男子部の顧問(ハゲ)の当時の年齢に近づきつつあります。

このおよそ30年って、実はあっという間だったなあという、ある種の感慨とともに、いまと比べればはるかにのんきで平和だった当時に思いを馳せるのでありました。

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