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2016-08-01

「ブラシかけ」のお作法

オムニコートが主流になってからというもの、コート整備といえば、ブラシをかけることだけを指すようになってしまったが、テニスを始めたときからオムニしかなかった世代にとっての、コートへの“いたわり”のような気持ちは、クレーコートが当たり前だったわれわれの頃とはかなり違うのではないかという気がしている。


クレーコートでも、ラインテープが貼られているコートはまだコート整備が楽だったかもしれないが、小生の母校の大学ではラインも常に石灰を水に溶いて刷毛で描いていたので、それはそれでなかなか大変だったのである。


雨が降ってコートに水たまりができている状態があったとして、しかしすでに雨はやんで太陽が出てきているような場合の、コート再生の手順は概ね次のようなものであった。

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1、水たまりの水を大きなスポンジで吸い取る。
 このときに使っていたスポンジは、いったいどこから調達してきたのかよくわからないが、陸上競技の高跳びに使われるマットの中身をもらってきたのではないかと思われるくらい、立派なスポンジであった。

2、濡れたコート面に新聞紙を敷き詰め、足で踏んで水を取る。
 小生は学生時代、新聞を購読していたが、この水取りに備えて古新聞を新聞とチラシに分別していた。

3、コート面がある程度乾いたら砂を撒いてローラーをかける。
 砂を撒かないと、コートの土がローラーに付着してはがれてしまうのである。

4、ブラシをかけてラインを描く。
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この作業には、上級生も下級生も関係なく、部員が総出であたっていたので、それほど大変だったという記憶はないが、こうやって振り返ると、かなり面倒なことをやっていたなあと思わざるをえない。
逆に言うと、コートへの愛情というか、いたわりのようなものが生まれるには十分すぎるほどの手厚いメンテナンスだったという気がする。


オムニしか知らない人たちは、ラインを描いた経験もないわけで、それはある意味可哀想なことだと思う。


さて、現在も存在する唯一の「コート整備」が、「ブラシかけ」であるわけだが、これのやり方がコートによって、人によって、いろいろ違いがあるのが、小生としては非常に気持ち悪い。


小生の学生時代は、ブラシは常に横にかけることとされており、それについては特に教わったこともない。それ以外の方法でブラシをかけている人など、見たことはなかったのだ。

yoko.png


試合の直前などで、ブラシをかけた後、ラインをほうきで掃く必要がある場合は、まずベースラインとサービスラインから先にブラシをかけるよう教えられた。作業上、それが効率的だからである。


大学を卒業してから現在に至るまで、いろんなコートでテニスをする機会があるが、ときどきお目にかかるのは、ブラシを縦にかけている人の存在である。

tate.png


ブラシを縦にかけることが、それほど大きな問題とは思わないが、個人的にはブラシの折り返し跡がネット際に残るのが気持ち悪い。ブラシを横にかけた場合は、折り返し跡は常にコートの外に残るので、このようなことにはならないのである。


余談だが、小生がときどき使う東京都立の某公園のコートでは、「ブラシは、奇数月は縦に、偶数月は横にかけてください」などと書かれている。いったいどのような意味があるのだろうか。


また、これはオムニコートだけの特徴と言えるのだが、コートによっては「渦巻き状」にかけることを要求されるところがある。

uzumaki.png


渦巻き状を強要している某コートの管理人の話によれば、砂がコートの外に出てしまうことを防ぐためだというのだが、いくらコートの中心に向かって渦巻き状にブラシをかけても、最終的にはブラシを外に出さなければいけないわけなので、多少なりとも砂はコートの外に出てしまうはずだ。


また、渦巻き状にブラシをかけた跡の形、つまりブラシの「目」は決して美しくない。
オムニコートは京都の庭園ではないのである。

teien.jpg


渦巻き状のかけ方がよくないと思う、もう一つの理由は「途中でブラシかけを他の人と交代できないこと」である。

渦巻き状を考えた人は、おそらくテニスをしたことがないのではないかと推測する。


というわけで、ブラシかけはあくまで横方向にこだわりたい。かけた後の「目」が最も美しく、あらゆる意味で理にかなっているからである。

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